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両白・北陸・飛騨

小カンクラ雪渓の向こうには美女が待つお宿が…

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                ▲小カンクラ雪渓

【 山 域 】両白/白山東面台地~室堂
【 日 付 】2013年6月5日(水)~6日(木) 

【メンバー】単独
【 ルート 】5日=白水湖~大倉尾根避難小屋~転法輪谷~小カンクラ雪渓~室堂
6日=室堂~平瀬道~大倉尾根避難小屋~白水湖

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 サムライジャパンがWカップ出場を決めた夜、東面台地再訪を決め、大白川ダムに向かう。ヨルダンに負け、今回のオーストラリア戦も負け寸前でのドロー…。なんでも「決める」のはなかなか大変なことなんだ。(@_@;)

 蛭ヶ野SAで仮眠してから早朝の大白川ダムへ。大白水谷の遡行もプランに入れていたが、橋の上から迸る白濁した流れを見て、瞬時に断念。「やっぱり尾根道から行こうっと」
 沢を諦めたので、パッキングのやり直し。結局出発は7時になってしまった。





 朝の大倉尾根は気持ちいい。T氏は「灼熱の干天尾根」と酷評するが、それは上部だけで、前半は涼しいブナの木陰を足元のチゴユリやイワカガミをカメラに収めながら登っていく。ミツバツツジやタムシバの花も。右手に奥三方山、左手には別山から日照岳への尾根の残雪展望を楽しめる。
 避難小屋に10時過ぎ。昨年より残雪が多い感じとはいえ、時間がかかり過ぎだなあ…(>_<)
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 一休みして装束を改める。ここからが今回の核心部なのだ。初めての昨年はさすがに遠慮して・2188台地から転法輪谷のコルへ登ったのだが、今回は右隣の小カンクラ雪渓を剣ヶ峰のコルまで詰めるのだ!
 お泊りアイテムは置いて行く。デイパックに雨具、お昼弁当、水などを詰替え。念のためツェルト、ヘッデンも入れとこうか…。足もとはアイ・ピケに冬山用オーバー手袋。最低限の装備は整える。
 小屋の先から右手の大白水谷へ下る。シリセードにピッタリの雪渓。ちょっと滑ってみましょう。ありゃあ、これはイカン(@_@;) 軍手とお尻がグチャグチャや~(>_<) 手袋はオーバーグラブに替えて、お尻は…そのうち乾くでしょう。

 二股からは右俣を登り返す。そのまんま谷を詰めれば大カンクラ雪渓。今日は右手の小尾根へ出て、さらに回り込むと転法輪谷だ。昨年は・2188pへの尾根を登ったのだが今回はこのまんま谷を詰めてみましょう。
 初めは緩やかな転法輪谷もco1950あたりから傾斜が増す。もう正午前だ。右手の崖の下で一休み。助六寿司をつまむ。アワワは山頂のコルへ出るまでオアズケだ。
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 朝は快晴だったのに東の空に積乱雲が並びだした。下界では下から見上げるため真っ黒の雲の底が見えるだけなんだが、標高2000mのここからはやや斜め横からみるため雲の構造がよくわかる。モクモクと膨らむ雲は真っ白なんだがその厚みで下から見ると黒く見えるのだ。
 谷の正面の御前峰の後方から白いガスが湧きあがり、そのまんまひと塊となって東側へ流れだし、積乱雲のラインナップに加わる。並んだ姿はまるで空のパン屋さんのショーケースだ。これ以上天候が怪しくなったら引き返して明日登り直そうか…と、ちょっと気弱になるが、食事をしているとまた陽射しが戻ってきた。勝手なもので、そうなると元気が出てくる。
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 12:15 落石が怖いので谷心のやや右斜面をトラバ気味に進む。co2150くらいから転法輪谷を離れ右の台地へ乗越す。いよいよ初体験の小カンクラ雪渓だ。超ロングの滑り台のように小白水谷へ落ち込んでいる。
 高速道路へ合流して行くような感じで台地から小カンクラ雪渓へ進入。雪はそれほど固くないのでピッケルが良く刺さる。さすがに斜度はキツイ。ここで滑ったら1000mは止まらんやろなあ…。ピッケルにつかまりながら1挿2歩のペースで登っていく。
 一番斜度がキツイのはco2400~co2500の当たりだ。あとで画像記録を見ると、13:47~14:29の40分間以上1枚の写真も撮っていない。下を振り返ると足が震えてきそうだし、上を見ると気が萎えてしまいそうなので、見るのは足元だけにする。
 なんとか傾斜が緩み前方のコルが近づいてきた…と思ったら、なんだか寒気がしてきた。雨合羽の上着でも着ようかとザックをまさぐっているといきなり空からバラバラ!ときた。まさに青天の霹靂ってヤツだ。(@_@;)
 弱り目に祟り目ってのもあるが、か弱き老人をそんなにイジメんといてね、白山比咩大神サマ。(>_<)
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 願いが通じたのか日頃の行いへのご褒美か、霹靂の雲はすぐに通り過ぎ、また青空が戻ってきた。やっとこさでコルへ到着。15時10分。すぐ右隣に剣ヶ峰の岩峰。通常なら10分もあれば登れるだろう。左へ巻き上がれば御前峰。これも同じようなもんだ。しかし…もうピークハントなんてどうでもいい。とにかく早く休みたいよ~(@_@;)
 というわけで剣ヶ峰と御前峰の間を通り抜け、雪で覆われた油ノ池の真ん中を通過、千蛇が池(ここも凍結)の北縁をトラバースして回り込む。と言っても休み休みなんでけっこう時間が掛かる。
 御前峰から西に張りだす尾根を越えると室堂平が一望。赤い屋根の宿坊が誘うように目に入る。もう4時を回ってしまったが、日が長い今なら大倉山避難小屋まで間に合うやろ…。まだそんな思いが断ち切れない。
 しかしこの南面はたやすくトラバさせてはくれない。ハイマツ帯とガレ地のハードルで雪面は途切れ途切れ。ハイマツの絨毯を空中浮揚でクリアするF氏の蛮勇技の真似は間違ってもやってはいけない。とにかく室堂平まで下ってから平瀬道へ回り込んだらええんや。そうと決まればシリセードで室堂平に向け楽ちんスライダーだ。雨合羽にはき替えておいてよかった~(^_-)
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 とにかく水を戴こう。山小屋玄関の扉は開いてるのに呼んでも誰も出てこない。仕方ない、後のことは残りの助六寿司でも食べながら考えよう。
 玄関先で休んでいると、山頂方面から単独登山者が降りてきた。よくみれば、なんと、若い女性ではないか(@_@;) 声をかけると、今日はここに泊るという。あれ? 営業してるんだ。さっきは誰も出てこなかったけど…。
 もう17時過ぎ。やっと現われた小屋番さんに聞くと、本格営業は7月からだが素泊まりならOKということ。下山途中でツェルトにくるまって寒さをしのぐハメになるより、料金払ってでも暖かい毛布にくるまって寝たほうがゼッタイ良いに決まってる。
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 で、お泊りは、先述の女性と二人きり~(*^^)v
 美女と野獣…と言っても、老いた野獣は人畜無害。それでも“怪しいオヤジ”とプレッシャーをかけてはいけないので務めて明るく話しかける。
 聞けば東京から高山まで夜行バスできて、高山からはレンタカーで白水湖まで、という、何とも大変ご苦労な山行だ。明日は別山から三ノ峰避難小屋まで行き、翌日引き返して大倉山避難小屋泊。翌日下山の予定らしい。「白山5峰」という括りがあって、山頂の3峰に別山と三ノ峰が加わるのだそうだ。ツェルト、シュラフなど避難小屋泊まり縦走バージョンのため、ザックのウエイトは水別でも18kgほどだって! 
 姿は山ガールちゃんでも、これはれっきとした山女ではないか! なんでも仕事は山ツアーの添乗員や山道具ショップの店員などのバイト。忙しい週末の合間の平日に個人山行を楽しんでおられるようだ。

 翌朝、山頂から御来光を見るため未明に小屋を出た彼女の帰りは待たず、7時過ぎに下山にかかる。ゆっくり寝たせいか、昨日と違い足もとも快調だ。空は薄曇り。方向を定めて残雪の上を平瀬道方面へ進む。あれれ? 気がつけばハイマツに包囲されているみたい…と思ったら末端に切り開きがあり、それが夏道だった。
 県境稜線を越えてからは大カンクラ雪渓の右岸を夏道とクロスしながら下っていく。大カンクラといつまでも付き合っていると登り返しが大変なので大倉尾根を辿る。ほとんどが残雪歩きなので、思ったより早く1時間ちょっとで小屋へ到着。
 大休止して珈琲ブレイク。パッキングをし直すが、食材が減っていないので重量はあまり変わらない。それでも時間はたっぷりあるので山や花の写真を取りながらマッタリの下り道だ。11時過ぎに駐車場。
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 下山後はまずお風呂! この露天風呂から眺める別山東尾根が素晴らしい。南白山~焼滑と、ふ~たんコンビくらいしか行かない(行けない?)山々が並んでいる。白水湖の水量が少な目なのは融雪が遅れているからなのか?
 風呂からあがって、休憩小屋で持参の缶アワワでランチを…と思っていたが、フラフラと湖畔ロッジに吸い込まれてしまう。「ナマひとつ」。マスターにヤブコギネットやT氏のことを聞くと、よく覚えておられた。まあ、あんな変人類を忘れる人は少ないもんね。(^_-)

 休憩舎で昨晩戴くはずだったα米+レトルトカレーにサンマの蒲焼缶詰のランチだ。ロッジで冷やしてもらった缶アワワもここで出番。やっぱり腹が減っているんだ。α米260gのカレーをペロリ。食後は車に戻り夕刻までしっかり一眠り。
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 雨音で目が覚める。エライ大降りの夕立だ。三ノ峰へ向かった彼女は大丈夫だったかな? 無事を祈る。そう言えば隣りに駐車しているレンタカーは彼女の乗ってきた車なんだ。

 帰路は予定外の宿泊代の替わりに高速道路代節約を考えたが、ナビに騙されて、結局は蛭ヶ野スマートから東海北陸道へ。昼寝のおかげか眠気にも襲われずに無事9時前に帰宅。
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Commented by kitayama-walk at 2013-06-12 18:05
小カンクラ雪渓をやりましたか。私も、遅ればせながら、6/9にやりましたよ。最後の方は急登でしたが、途中で落石の恐怖を味わいました。でも、何とか予定どおり、成し遂げることができたので、お互いによしとしましょう。

 因みに、室堂センターに立ち寄ったならば、アワワは飲まなかったのですか? 小カンクラ雪渓攻略に乾杯!だったんでしょう。
Commented by biwaco06 at 2013-06-12 18:32
kitayamaラビさん~
もちろん、ランチ用アワワは予定外の小屋泊まりを祝福するサイコーアイテムでしたよ。やはり、あの類の宝物はここぞ!というときまでガマンするのがいいですね。
転法輪谷、小カンクラ…と来たので、来年は大カンクラから登ってヒルバオ下山…にしようかな。
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by biwaco06 | 2013-06-12 16:52 | 両白・北陸・飛騨 | Trackback | Comments(2)

近畿中心の山を歩いた気まぐれなmt.memoryです


by biwaco06
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